愛宕神社と放送博物館



麻布・六本木とは隣町、ビジネス街としてのイメージが強い神谷町・愛宕にも興味深い場所がいっぱいあります

今日はまず愛宕神社と隣接するNHK放送博物館を紹介しましょう

愛宕神社

神谷町から御成門の方へ向かって歩いていくと愛宕MORIタワー(通称愛宕ヒルズ)が左手に見えてきます。
その愛宕ヒルズの角を左に曲がり信号を一つ渡って50mほど歩くと、左手に愛宕神社の大鳥居と石段が見えるはずです。

最近大鳥居が改修され鮮やかな色になりました。
鳥居の向こうには石段が見えますが、徳川家光を前にこの坂を馬で登りきった武士の故事に倣った「出世の階段」として有名です。
「男坂」が正式な名前らしいのですが。

鳥居の改修と併せて、初めての人にも判りやすいよう “出世の石段” という看板も新しく設置されました。
英語では “Success Steps” と言うんですね、これは勉強になりました。

86段の「出世の石段」。歩いて登っても振り返るのが怖いくらいの急な石段です。
ただ下から撮っても上から撮ってもその急坂ぶりが写真ではうまく伝わりません。こればかりは実際に行ってもらった方が分かると思います。

登りきって振り返ったところ。ちょっと躓くと下まで転げ落ちそうでここを下りるのは勇気がいりますね。

でもここは ”出世の石段”。せっかく出世したのにまた下りたのでは縁起が良くないですよね。
という訳で、愛宕神社に出世の階段を登って参拝したなら、帰りは傾斜が緩い「女坂」から下るか、放送博物館側のエレベーターを使って下りるのが流儀です。



こちらがエレベーター。愛宕トンネルの出入り口そばに設置されています。愛宕神社の参拝の帰り、あるいは身体的に石段の昇り降りが出来ない方はこちらを使うことになります。
愛宕神社がある場所は愛宕山といって標高約26m。でも23区内では一番高い「山」です。

そのため戦前に日本で初めてラジオ放送が始まった時、アンテナと放送局はこの愛宕山に建てられました。

NHK放送博物館

そしてかつてのNHKの放送局は今では「放送博物館」として数々の歴史的資料を展示しています。

1945年8月15日の玉音盤(天皇の肉声が録音されたレコード)。
その日のお昼にこのレコードで天皇の肉声が放送され終戦を知らせたのですね。

ブーフーウー。
当時は知らなかった(当然です)のですが、脚本は飯沢匡。

ひょっこりひょうたん島。
これは原作が井上ひさし。また声優陣も今から思うと凄いメンバー。
さらにヤング・ミュージック・ショーで有名な波多野紘一郎がディレクターの一人だったかと。
(ひょっこりひょうたん島でピンク・フロイドを流したという武勇伝でも有名ですね)

このようなオリジナル番組からオリンピックのような巨大コンテンツまで様々な放送関連資料が揃っていて、観ていてまったく飽きません。

玉砂利とココナッツ。
これは音声さんが馬の足音を作るための道具です。パカッ、パカッというあの馬の足音はこれで作っているのですね。試しにやってみましたが、どうしてもあの馬の足音にはなりませんでした。難しいです。

このような観客が参加できる展示物があるのも放送博物館の特徴です。

なかでもクロマキーの前に立ってお天気解説ができるコーナーは人気だと思います。あそこで他のお客さんと一緒になったことはないので断言はできませんが、でもあれほど楽しいお天気解説はないので人気があるはずだと思います。クロマキーの前に立てば私もあなたも立派ななお天気お姉さん。
とにかく、放送博物館へ行く前にはお天気解説の練習をしてから行くのがよいと思います。

以前はお天気解説をしている姿をリアルタイムに撮影、印刷してくれるサービスもあったのですが、最近行ったら印刷サービスは終わってしまっていて、それだけが残念です。

こちらは冨田勲のモデュラーモーグ・シンセサイザー 3P。
放送功労者として表彰された際にこちらに寄贈され展示されているようです。

しかし、これは日本に輸入された最初のシンセサイザー。冨田勲の一連のアルバムからYMO、現代のEDMまで全てはこれから始まっているのですね。

モデュラー型なのでモデュールの組み合わせはオーダーメード。
かつて冨田勲はどのようにこの仕様を決め、その後どう悪戦苦闘したのでしょうか。当時の思いをなんとか知りたいと思います。

放送博物館を堪能した後はちょっと趣向を変えエレベーター脇の階段から下りてみましょう。
都内とは思えない木々の中の階段を下りていくと「青松寺」というお寺の境内に出ます。

するとお釈迦様の誕生シーンに出会いました。
でもそのご尊顔をよく見ると、どこかでお見かけしたような・・・

少し前に奈良の方でお見かけしませんでしたっけ?

これは平城遷都1300年記念キャラの「せんとくん」をデザインした籔内佐斗司氏の手になるお釈迦さまでした。作者が同じですから兄弟のように似てしまいますよね。

東京タワーを指差し天上天下唯我独尊と唱えているようです。

青松寺までくれば愛宕ヒルズを右に曲がれば神谷町方面、歩道橋を左方向に渡れば御成門駅方面。

でも歩道橋で交差点の斜向かいに下り、芝公園でもうひと休みするのもオススメです。東京タワーの絶景ポイントがありますよ。

 

 

愛宕神社

港区愛宕 1-5-3

 

NHK放送博物館

港区愛宕2-1-1
休館日:月曜日(祝日除く)
開館時間:9:30 – 16:30
入場料:無料


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