フィリップ・パレーノ展「オブジェが語りはじめると」ワタリウム美術館

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今まで紹介し忘れていた外苑前の私設美術館「ワタリウム美術館」。ここで現在開催中のフィリップ・パレーノ展「オブジェが語りはじめると」のレポートです。

フランスのアーティスト、フィリップ・パレーノの日本初となる大規模個展です。

パレーノの特徴は、映像、彫刻、ドローイング、テキストなど多様な手法を用い、展覧会を一貫したひとつのメディアとして捉えていることです。



つまりパレーノにとって展覧会というのは一連の出来事が展開する空間であり、オープンスペースとなり、時に応じて変化するフォーマットとなります。

展覧会に訪れることが、空間的・時間的境界や感覚的経験を伴う唯一無二の体験となることを目指しているのです。

そういう意味もあって入場料は1回1000円の通常の物と、今後何回でも訪問できる1500円と2種類あります。

まずは2Fの様子から▼

手前から「しゃべる石」、二つの電気スタンド「ハッピー・エンディング 」、アクリルの壁は「花嫁の壁 」です。

1995年にワタリウム美術館と伝説のキュレター、ヤン・フートがコラボレートした展覧会「水の波紋展」で制作した氷の「雪だるま」が展示されていたのですが、もう溶けてなくなっていました。残念!▼

作品の変化を定点でレポートします。

実際はここに載せる照明の変化以外に「しゃべる石」から聞こえる声が加わります。▼

3Fはパレーノの代表作「マーキー」です。

《マーキー》は2006年に始まったシリーズで、作品の数は現在までで50以上にのぼります。作品により形や光の動きは様々で、プログラムは作品を重ねるごとに発展しつづけています。

4Fは天井に張りつく風船「吹き出し」です。

展示室は暗くなったり明るくなったり変化します。

「壁紙マリリン」紙に燐光性インクでプリントされており、光を蓄積し、暗闇の中で強い光を発します。▼

暗くなったとき▼

この作品は日々変化しています▼

日々、変化し、展覧会に足を運ばなければ体感することができないとっても不思議なパレーノワールドをぜひ会場で体験してみてください。

フィリップ・パレーノ展「オブジェが語りはじめると」

ワタリウム美術館

2019年11月2日(土)〜2020年3月22日(日) 月曜休館 11時〜19時(水曜〜21時)

大人:1000円 学生:800円 小中:500円 70歳上:700円

大人2人:1600円 学生2人:1200円

フィリップ・パレーノ Pass:1,500円
① 本人に限り何度でも展覧会へ入場可能(再入場の際要身分証)
② Eメールにてニュースレター配信
③ ワタリウム美術館メンバーシップへ割引入会可能

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